2016年9月10日 14:50

どんな最先端の治療でもあなたの天然歯にはかなわない

とってもよい事が書いてあったので、シェアさせていただきました(*^^*)

どんなに素晴らしい医療でも、ご自身の天然歯にはかなわない…

本当にその通りです。

その大事な天然歯を、しっかりケアして、

歳をとってからも、自分の歯で暮らしたいですね(*^^*)

歳をとってからの最大の後悔は「歯」。どんな最先端の治療もアナタの天然歯には叶わない。

私達人間は食べ物がなくては生きていけません。食べ物は口を通じてカラダの中に入り、それぞれが栄養分として私達のカラダを一つ一つ作り上げています。そして、そうした栄養分がカラダに取り入れられるために、なくてはならない器官が私達の歯です。
しかし、私たちはこの当たり前にある歯のことを大切にしているのでしょうか。日本人は先進国の中でもまれにみる、歯医者さんに行かない国民です。これは、保険制度の点など理由はありますが、それを考えてみても歯医者さんとの距離が非常に遠いいのです。
私達、日本人には長生きして歳をとったら入れ歯になるのが当たり前、歯がなくて当然という考えが染み付いています。しかし、この考えを持っているのは私達日本人だけなのです。世界には歳をとっても歯が健康でステーキを食べることのできるお年寄りもいるのです。

歳をとると歯がなくなるのを当たり前と思ってはいけない

OMMphotography
 
今回は、そんな私達の歯(天然歯)のことについて、考えてみましょう。
 
 
そもそも、天然歯というものは何か

天然歯(てんねんし)という言葉は聞き覚えが無い方が多いのではないでしょうか。これは、生まれたままの自分の歯という意味の歯科用語です。
人類にとって硬いものを噛んで小さくしたり、カラダに栄養として吸収しやすいように食べ物を細かくすり潰すためには強くて丈夫な歯が必要です。しかし、生まれてきたばかりの子供の顎はそうした丈夫な歯が生える土台が備わっていません。
カラダの成長とともに、歯を支える土台が整って初めて永久歯が生えてくるのです。人間は乳歯から永久歯への歯の生え変わりが1度行われます。

子供の頭蓋骨を輪切りで見ると、歯の下には永久歯が順番待ちをしている。

ロケットニュース
 
一方で象の場合は5回も歯が生え変わるのです。

後ろから前にどんどん生え変わっていく象の歯

カロラータ
「アフリカゾウ」「アジアゾウ」の寿命はおおよそ60年と言われています。この60年の間に大きなカラダを維持させるために、多くの食物を咀嚼し、噛み砕かなくてはいけません。その為には食べ物をすり潰す臼歯(人間で言うところの奥歯)を酷使する必要があります。
酷使された臼歯がボロボロになってしまったら、命に関わるため、臼歯を何度も生え変わるように進化したのです。人間にとっても、象にとっても歯は命に関わる重要な部位であり、生き残るために必要不可欠なのです。
 
私達が意識していない、天然歯の役割

歯の働きにはどういったものがあるでしょうか?歯の本来の目的は「ものを噛んですりつぶすため」ですが、他にも見た目や発音にも重要な役割を果たしています。1本でも歯が抜けると途端に食事、見た目、発音に影響が出てくるものです。

歯が美しいことで有名なオバマさんも
 

歯がなくなると全く別の印象に変わる。
 
また、歯によって作られる噛み合わせというのは体の平衡感覚を整えたり、力を発揮する時にとても大事な役割を果たします。噛み合わせが悪いと、体のあちこちのバランスにも影響し、頭痛や肩こり、腰痛、耳鳴り、めまい・・・などさまざまな不定愁訴の原因にもなると言われています。健康な歯でしっかり咬めて、健全な噛み合わせを持っていることは、それだけで消化機能の面ひいては健康面、そして運動機能の面でもとても大事なことで、健康的な人生を送る上で大きなメリットとなります。
 
その天然歯を治療してしまうと何が起こるのか

それでは、健康な天然歯が虫歯になって治療をするとどんなことが起こるのでしょうか?治療の種類別に解説していきます。
詰め物・被せ物をすると・・
金属やセラミックなどの型を取ってはめ込む場合、歯にしっかりはまり込んで、ある程度の厚みを持たせるために、虫歯の部分だけでなく、健康な部分も多く削らなければなりません。セメントで人工物をくっつけますが、いずれセメントは劣化し、金属も錆びたりするために内部に細菌が入り込み、多くの場合、虫歯が再発します。また、金属の場合には金属アレルギーを起こすことがあります。

治したと思っても、銀歯の下では・・・

虫歯が繁殖している。世の中の虫歯治療の大半が再治療です

 
天然歯をブリッジにすると・・
歯を失って両隣の歯を削って橋渡しのようにつながった人工物を入れるのがブリッジです。両隣の歯にすっぽりとかぶせなければならないため、それだけたくさん削らなければならず、健康な歯の部分が多く犠牲になります。また、本来かかるべき力が両隣の歯に多くかかるため、負担が多くかかる歯は弱りやすくなります。

ブリッジは健康な歯をこんなに削るというリスクが存在する
 
インプラントにすると・・・
歯を失った部分に人工的な歯根を埋め込んで歯を立てるのがインプラントです。自然な歯の噛み心地に近いと言われていますが、天然歯のように歯根膜が存在しないため、骨とインプラント体が強固に結合し、噛み合わせの歯を傷めやすかったり、また、構造上、感染を起こすと一気に感染が進んでダメになりやすいので手入れをしっかりと行う必要があります。

インプラントが炎症(インプラント周囲炎)を起こすと歯茎が溶けてしまい、このようにネジがむき出しになる。
 
入れ歯にすると・・
歯を失ったところに入れ歯を入れる場合、まず他の歯を補う治療に比べて違和感が強いため、それに慣れるのが大変だったり、入れ歯の本数にもよりますが、噛む効率が天然歯に比べて大きく落ちます。また、入れ歯を支える歯に大きな負担がかかることで弱りやすくなったりします。

入れ歯になると噛む力が大きく失われ、筋肉が弱くなり一気に老け込む

 
先進国の中でもなぜ日本人は天然歯を大切にしない?

日本人の歯並びの悪さというのは世界的にも定評があります(?)が、「銀歯だらけ」な口の中も欧米諸国では「なんで銀歯?」と不思議がられることの一つです。

整形したの?というほど印象の違うクリスティーナロナウド
モーガン・フリーマンも歯を治している。2人共どこにも銀歯は見当たらない
冒頭でも紹介したオバマさんは歯が白く、並びも美しい。
 

一方の安倍さんは向かって正面右下に銀歯が見えます。
日本では保険診療を受ける場合、奥歯はある程度の大きさの虫歯だと、強度の点から銀歯になってしまいます。歯の色をしたプラスチックの詰め物はよっぽど小さな虫歯でない限り、強い力のかかる奥歯だと壊れてしまうのです。この銀歯は金銀パラジウム合金と呼ばれるもので、戦後日本で開発された金属なのですが、これに含まれるパラジウムは金属アレルギーなどを起こす有害なものとして、欧米では使用禁止になっている国もあります。

銀歯のアレルギーは昔から問題にされている。2012年朝日新聞
 
天然歯を守るためには、“予防”の概念が欠かせない

予防歯科の先進国であるスウェーデンでは、歯科検診やクリーニングなどの予防処置が子供の頃から無料で受けられたりすることもあって、国民全体に虫歯予防の概念が染み付いています。
また、アメリカでは健康な白い歯というのはステータスであることと、虫歯になった場合の治療費が高額なため、予防に力をいれている人が多いです。歯並びも育ちの良さを表すことから、子供の頃から矯正治療をしている人が一般的です。
ヨーロッパの先進国でも矯正治療がある年齢までは保険でできたりする国があったり、欧米先進国は一般的に歯を大切にする概念が高いと考えられます。
それに対して日本は歯並びに対して無頓着な人がまだまだ多く、またその歯並びの悪さから虫歯のリスクも高いです。定期的に歯科医院に通っている予防歯科の意識の高い人が少なく、また予防治療を受ける保険制度なども整っていないために、虫歯ができやすい環境にあります。
予防歯科への意識が低い=口の中が銀歯でいっぱいになりやすい、ということが言えるでしょう。

世界でもワーストクラスに歯医者さんに通う習慣がない日本人
 
予防なんてしなくても、天然歯じゃなくても治療すればいいじゃん・・・。

日本の医療保険制度は非常に整っているため、本来何万円もかかる虫歯治療が数千円で行うことが可能です。ですので、私達の中に「いざとなれば治療すればいい」という考えが少なからずあります。
しかし、冒頭にもお話しましたが、虫歯の治療を行って詰め物や被せ物をしても、数年たつと再発し、治療のやり直しが必要になることがほとんどです。とくに保険の銀歯は錆びたり、セメントが溶け出したりしやすいことからその可能性が高いのですが、虫歯は再発するたびに歯はどんどん削られていくことになります。

痛い時だけ治療をすると、どんどん虫歯は繰り返され、40代で抜歯になる。治療総額は400万を越える。
 
最初のうちは、虫歯を削るだけなのですが、再治療を続けるうちに神経を取ることになり、歯の寿命はガクンと縮まります。神経をとった歯はそのまま40代で抜歯コースというのが定番の日本人の通る道なのです。
 
私達の生まれ持った歯を守るためにどんなことができるのか

それでは、大事な天然歯を守るためにはどんなことができるでしょうか?歯磨きをしっかりやっていればいいのでしょうか?いいえ、それだけでは十分ではありません。実際、歯磨きをサボっているわけではないのにどんどん虫歯になる、という人も多くいます。
日本人は綺麗好きで歯ブラシが好きな民族ですが、虫歯になりやすい傾向があります。その原因の一つとして、歯磨きの時に「歯ブラシしか使っていない」ということが挙げられます。歯ブラシだけでは歯と歯の間の部分の汚れを取ることができないため、そこから虫歯ができやすいのです。
デンタルフロスを使わない場合だと、どんなに歯ブラシを頑張っても歯垢除去率は6割程度であると言われています。それがデンタルフロスを使うことによって8割-9割まで取り除くことができます。

フロスを使うことで歯を守ることができる。
しかし、デンタルフロスを使っても歯垢除去率は100%にまでは及びません。残りの歯垢を除去するためには定期的に歯科医院で隅々までクリーニングを受けることできれいにしてもらうことができます。3ヶ月〜6ヶ月に一度で十分です。費用も数千円で済みます。
 
 
天然歯の大切さに私たちがもっと気が付き、大切な歯を死ぬまで守っていこう。

私たちにとって、歯というものは身近で当たり前すぎて普段意識するヒトは少ないです。だからこそ、今回テーマにしていた「天然歯」という言葉が世の中に浸透していないのです。考えてみれば私達の腕も、足も、心臓も“天然”のものです。しかし、歯にだけ「天然歯」という言葉が存在しているわけです。
これは、私達があまり歯を大切にしてこなかったため、世の中の多くの方が歯に何かしらの手を加えてきたために出来た言葉です。腕や足、心臓と同じく失ってはいけないカラダの器官として私たちは歯のことを今以上に大切にしなくてはなりません。
現在、医療が発達し、天然歯に近い素材などどんどん出てきています。しかし、どんな高価なセラミックもインプラントも天然歯にはかないません。健康な天然歯を維持することが、健康、生活の質の向上につながります。アナタの大切な歯を守り、人生を素敵で健康なものにしていただくことを願っています。
以上になります。最後まで呼んでいただき、ありがとうございました。

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